第19回 手術適応のある、こどもの脊柱変形 ~神経筋原性側弯症~
2021年12月2日更新
今回は、神経筋原性側弯症(しんけいきんげんせいそくわんしょう)を中心に、手術が必要になるこどもの脊柱変形について、神戸市にある独立行政法人国立病院機構 神戸医療センター 院長の宇野 耕吉(こうき)先生にお話をうかがいます。宇野先生はこれまでに3,000例を超える脊柱変形手術の経験をもち、現在も年間約150例の側弯症手術を行う脊柱変形治療のスペシャリストです。 こどもの側弯症を引き起こす病気 神経筋原性側弯症 診断の課題 小児側弯症治療の考え方と手術のタイミング 手術の適応となる状態 手術の実際 手術の効果 おわりに ~ご家族のかたへ~ こどもの側弯症を引き起こす病気 こどもの側弯症のおよそ7-8割は特発性(=原因がわからない)側弯症です。この特発性側弯症については、最近の研究で原因とされる遺伝子がいくつか見つかっていますが、それでも発症の5-6%しか説明がつかず、遺伝子以外の...